komorebipetclinic’s diary

スタッフが日々感じたことをお伝えしていきます

高齢のネコちゃんに新しいお薬ができました🐈

高齢のネコちゃんにいいお知らせです🐱

猫の変形性関節症(OA)に伴う疼痛の緩和を目的とする新しいお薬「ソレンシア」が発売されました!

変形性関節症(OA)とは、肘や膝、股関節などの関節軟骨が傷ついたり変形して、痛みで動きにくくなる慢性的な疾患です。

 

ネコちゃんでは6歳以上になると60%、12歳以上でなんと90%がOAによる関節の痛みがあると言われています。

また別の報告では10歳以上で80%以上がレントゲン上での変化が認められたとの報告もあります。

 

人でも中年齢あたりから、腰や膝の痛みが出ますよね?💦           

もちろん犬や猫でも高齢になることで関節の痛みが出てきます。慢性的な痛みは体だけでなく、不機嫌になったり、気性が荒くなったり、精神的にもダメージを与え、生活の質も落ちてしまいます。

 

ただネコちゃんはワンちゃんと比べて『痛みを隠すのが非常に上手な生き物』で症状が分かりにくいのが実情です。

また高齢になってくると『老化の兆候の1つ』という認識で飼い主さん自体も気付きにくい疾患です。

 

そのため、まず最初に猫ちゃんの痛みに気づいてあげる必要があるのです👀

こんな行動が見られたら、あなたのネコちゃんも痛みに悩んでいるかもしれません🐈

症状は必ずしもこれだけとは限りませんので、気になる症状があればまずはご来院ください。

 

ソレンシアに関して

「ソレンシア」の有効成分フルネベトマブは

慢性疼痛に関与するNGF(神経成長因子)のモノクローナル抗体というもので、

NGFに結合し、痛みの伝達を妨げることにより関節の痛みを緩和します。

月に1回の注射なので、毎日の投薬が必要なく、これまでOA治療の中心であった、非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)とは作用機序が異なり、腎臓、肝臓、胃腸の負担が少ないお薬です。